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　　　　　　　　　　　　　　COVID-19 について　　　　　　　　　　　　　　　　　　6

　　　　　　　　　COVID-19（コビッド19）は新型コロナウイルスの正式名です


１．新型コロナウイルスは生物ではありません。遺伝物質であるRNAがタンパク質に巻き付いたものが、エンベロープと呼ばれる脂質の二層の膜で覆われている構造です。また、膜の表面には数種類のタンパク質が配置されています。

２．ウイルスは生物ではないので、自分では生理機能を持たず増殖もできません。しかし生物の細胞に寄生すると、細胞の生理機能を利用してあたかも生物であるかのようにふるまい、RNAの情報によってウイルスを複製して増殖します。

３．このウイルスは、1.のとおり薄い膜に覆われた非常に壊れやすい物質です。覆っている膜を壊すか変質させれば、細胞に寄生する能力を失って無害となります。

４．感染はこのウイルスが体内に入ることによって起きます。粘膜（口・鼻・目など）に接触するか、呼吸または飲食することで体内に入り込みます。皮膚はウイルスを通さないので皮膚に付いても感染しません。

５．体内に入ると、膜の表面にあるスパイクタンパクが細胞に付着し、RNAが細胞に侵入していきます。そして ２.のとおりウイルスを複製して増殖します。（生物ではないので「増殖」は用語としておかしいのですが）
　　最後には細胞を壊して飛び出して行き、体内に拡がります。

６. このウイルスは会話・呼吸・排泄などによって体外へ排出されます。
特に、クシャミ・咳・大声での会話、は、口から放散される飛沫が大量のウイルスを含んでいるため、重大な感染源になります。
これを ４.のように体内に取り込むと感染します。
　
７． ウイルスを覆う膜は石鹸で乳化されて壊れます。石鹸をつけて十分に泡立て、ていねいにこすり洗いをするとウイルスはほとんど壊れます。石鹸での手洗いはウイルスを洗い流すだけでなく、石鹸が膜を壊す作用があるので非常に有効です。

８．高温によってウイルスが壊れるのは確認されていますが、ぬるま湯の手洗いではこの効果は期待できません。感染しても体温程度では感染力を失わないのですから。

９．アルコール消毒は非常に有効です。アルコールは濃度65％以上になるとこのウイルスの膜を変質させ、感染力を無くします。

10．漂白剤は直接タンパク質を破壊するので有効です。ただし汚れがついたままで使用すると効果が低下します。また金属を腐食させ、手を荒らす恐れもあるので、扱いには注意が必要です。

11．殺菌剤・消毒剤のうち、消毒用アルコールとして市販されているものは ９．のとおり効果があります。また、薬品類は医療用が多いので素人は使わない方がいいです

12．紫外線は有効です。ただし直射日光による効果はマスクの表面のみです。紫外線殺菌器を用いればマスクは無害となります。

13．ウイルスの膜は酸に弱いのですが、食用の酢では酸の濃度が薄いので壊れません。

14．体外に排出されたウイルスの活性時間（有害な時間）です。

　　　　　　会話などで空中に拡がったとき 　3時間
　　　　　　金属や木材に付いたとき 　　　　　3時間
　　　　　　紙に付いたとき　　　　　　　　　　 24時間
　　　　　　プラスチックに付いたとき 　　 　 72時間

15．感染のほとんどは接触感染と飛沫感染です。

（1）接触感染の経路は、ほとんど共用して触る個所です。ドアのノブ・スイッチなどに触ったらその度に手を洗いましょう。指先は無意識に口などの粘膜に触っています。
　トイレ内もウイルスの巣です。水洗のときかき回された便のウイルスが空中に舞い
上がることが観察されています。

　（2）飛沫感染は、会話・クシャミ・咳により他人の口や鼻から吐き出されて空中に浮い
ているウィルスを、自分が吸い込むためです。人に近寄らないのが最善の策になり
ます。

(3) 一番の問題は、感染していても症状がなく本人の自覚もない場合です。感染者のほ
とんどはこのタイプで、自然に治るので自覚がありません。
　　　このときは誰も知らないうちに感染者がウイルスをバラまいていることになります。
　　　周囲にいる人はすべて無症状・無自覚の感染者だと考えましょう。

16. 検査による陽性とはウイルスが検出された場合ですが、検出できないほど少ないときは陰性と判定されることがあります。
　　感染して治った後に陰性となっても、ウイルスが少なくなっただけで、0でない場合もあります。再発の可能性は残っています。

17．マスクは、クシャミ・咳・大声の会話、による大量の飛沫に含まれるウイルスの拡散防止に特に有効です。
　裸のウイルス自体はマスク網目よりずっと小さいので素通りします。飛沫も網目より小さいのですが、マスクは飛沫の大半をくい止めるので、大量に含まれているウイルスの通過をかなり防止できます。
　したがってマスクは、自分が飛沫を放出する、他人の飛沫を吸入する、の双方に有効です。人に近づくときは必ず着用してください。










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